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官能小説とは何か?
【エッセイ/詩 その他小説】

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ここは「投稿小説」なのでケータイ小説の小説や詩について少しだけ考えてみます。
以前、まだ携帯電話が普及していなかった頃にコバルト文庫など少女小説が出版されていました。
ケータイ小説を読んでいて、数行で行間を空け一人称のヒロインが語り手になる小説を読むと、たとえば折原みとなどの作品ぐらいの頃のスタイルとの類似性を感じます。
詩の場合はむしろ詩よりも歌詞のパターンとの類似性を感じます。
字脚などの字数は俳句や短歌のように決まっているわけではありません。ただしフレーズ一つは一行から二行。これはヒップホップの歌詞の場合を除き、読んだときに人が息をしてから、息が切れるまでの長さ、または、ぱっと見たとき目ですぐに追える文字数ということなのでしょう。
ボーイズラブなどのゲイ小説(正確には森茉莉から耽美小説として続いていましたが)は栗本薫などが広めていきました。残念ながら栗本薫パターンは踏襲されずに、ボーイズラブの場合はハーレークイーンなどのパターンのアレンジメントといえます。
女性を男性に変換して男性どうしで恋愛させるパターンです。これは男女の恋愛を疑似恋愛として男性どうしに置き換えることで、疑似的な通過儀礼としての物語を愛好している、恋愛小説を読むのと同じと推測したのは栗本薫でした。
では、ふたなりや男性が女性化するものは同じ通過儀礼としての物語なのか、というとちがうと思います。ここでは物語と通過儀礼についての説明やふたなり小説については省きます。ケータイ小説に媒体が書籍から移ったとき、エロマンガからの設定がパターンとして使われた、つまりエロマンガの二次小説ということかと考えています。
少女小説の文体で日記をホームページで掲載するようになったことで、スタイルの定着が行われていったように思われます。ケータイ小説とブログの比較研究は重要な課題と言えますが、資料的には大変困難な作業になるにちがいありません。
純文学の現代詩は中島みゆきの歌詞までは語彙などに関連性があります。フォークソングのあたりです。
ケータイ詩はそれ以降のポップスの歌詞のパターンを流用した、ブログに歌詞を書き込むということあたりからパターンを使って書いてみたという流れで純文学の現代詩からの流れを継承しなかったようです。
ボーカロイドで歌詞を歌わせることができるようになったことで、ケータイ詩ではなく書いた言葉を歌詞にできるようになり、ブログに詩を書くところまで、という流れで電子書籍で現代詩という方向性はできていません。
ケータイ小説の電子書籍化で、ブログおよび歌詞スタイルより少しずつ長い文が増えてきています。
宇野鴻一郎や団鬼六などの官能小説文体パターンおよび純文学の性的な内容を含んだ小説、谷崎潤一郎などの長文や大江健三郎、中上健次の文体は、ブログ文体(少女小説の文体の内容のアレンジメント)の短い文体に書きかえるには難しさがあります。
ミステリー小説の、ハードボイルドもので使われている文体、または伝奇小説の夢枕貘などの文体などは、短いフレーズなのですでに使われていると思います。
テーブルトークロールプレイングのリプレイなどで使われた文体は特殊で、会話で状況を説明する部分が絶妙なのですが、流用されているのは、ファンタジー小説の登場人物の設定された数値や能力数値、アイテムや魔法などを表記やヒロインのスリーサイズを記載する表記に使われているようです。なぜか、答えは単純です。使いやすい部分を流用したからでしょう。
またブログ文体のノンフィクションで体験で性的な内容を含むケータイ小説は、ブログ文体の恋愛小説と同じぐらい膨大な量があります。
純文学の現代詩とブログ文体の詩のパターンを組み合わせて性愛詩を書くこと。
宇野鴻一郎や団鬼六を読み才能に嫉妬した上で、性愛小説を書くこと。
エロマンガやアニメなどからキャラクターやセリフを流用しつつ、または設定などを流用してSFやファンタジーの性愛小説を書きながら、その先について考えること。
ゲイ小説の先まで栗本薫は考えて、耽美小説として、同性の恋人たちが家族として暮らすという、家族小説になるところまで発表しています。
この「投稿小説」にも栗本薫が考えた答えとはちがう答えがあります。
ハーレム小説はまた一つの答えだと思います。
歴史物も歴史上の人物が登場人物の場合は、史実、つまり資料的にストーリーの結末が用意されます。そのタイムリミットまでに何が書けるかということになると思われ、これは性愛小説のまま作品を終えていいような気もします。
伝奇小説で歴史物だと山田風太郎の作品がアイデアを押し込む強引さがありますし、主人公が旅立つか死ぬというパターンを差し引いても魅力的な登場人物が多いので歴史物を書いてみたい人がいれば一読をおすすめしたい作家です。
性愛小説と推理小説は一致させるのが難しいですが、推理小説の中にセックスシーンを組み込むこと、または事件の動機に恋愛や性愛の執着を組み込むことは、谷崎潤一郎の作品を敬愛して作家になったという作家の江戸川乱歩の作品などが傑作揃いです。

この「投稿小説」の投稿作品とリレー小説が卵が先かニワトリが先かというぐらい、ホラー作家のラヴクラフトがクトゥルフ神話の設定を独り占めせず多数の作家に解放して楽しんだように、多数の書き手によるリレー小説の参加や同じ設定を使った作品の投稿などもおもしろいと思います。

リレー小説を考えると聖書を思い浮べてしまいます。多数の書き手が話を書きついでいく手法ですから。ただ書き手の参加者が集まらず、書き続けるときもあります。

ケータイ小説がスマホ小説と呼び方が変わるのかはわかりません。ですが、官能小説の可能性は続いていくと夢みています。

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最後に、
「投稿小説」を作成し管理してくれている名前も知らない管理人様に敬意と感謝をこめて。






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