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人狼ゲーム『Selfishly -エリカの礎-』
【サスペンス 推理小説】

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016.『施設探索(2)』-1


 ――――3F


竜崎 圭吾
「階段は二ヵ所?」


筒井 惣子郎
「そうだな。これより上は……行けないか」


小田切 冬司
「……階段はあるのにね」


筒井 惣子郎
「……この上に、犯人がいるのかな?」


小田切 冬司
「うん。そう考えるのが自然じゃない?
 窓が一切ないなんて、そんな構造の建物、普通に考えておかしいよ。
 たぶん、ここは地下なんじゃないかな?
 それで、上には普通の住宅があったりして…………」


竜崎 圭吾
「まさか。普通のってことはないだろ」


小田切 冬司
「まあ、そうとうのお金持ちみたいだから。
 よっぽど立派なお屋敷でも建ってるんじゃない?」


筒井 惣子郎
「一理あるが、想像の域は出ないな……」


目黒 結翔
「………………」


筒井 惣子郎
「どうしたんだ、目黒」


目黒 結翔
「いや…………お前らはすげーなって思って。
 よく、そんなに冷静に考えられるよな……俺なんて……」


小田切 冬司
「仕方ないよ。
 ……それに目黒くんは、そうでなくっちゃ」


目黒 結翔
「はあ?」


竜崎 圭吾
「普段とあまり変わりないぞ?」


目黒 結翔
「はっ、はああ!?」


筒井 惣子郎
「普段から手が掛かるってことだバカ!
 それに俺たちも、動揺してないわけじゃない。
 でも、お前のおかげで却って冷静になれる部分があるのは…………事実だな」


目黒 結翔
「は、はあ? 貶してんのか? 褒めてんのか?」


竜崎 圭吾
「いや、褒めてるってわけじゃ」


小田切 冬司
「褒めてるよ?」


竜崎 圭吾
「……ははは」


目黒 結翔
「そ、そうかよ……んじゃまあ、許す…………」


竜崎 圭吾
「はははっ」


目黒 結翔
「んだよっ」


筒井 惣子郎
「おーいこら、ふざけるなー。
 行くぞ……」


竜崎 圭吾
「お、おう!」


小田切 冬司
「……ここがその、例の自室みたいだね」


筒井 惣子郎
「ああ、顔写真が貼ってある……生徒手帳の写真だな」


竜崎 圭吾
「ったーく、どこの変態野郎の仕業なんだろうな?
 ……学校に精通してるやつ?」


目黒 結翔
「はあ!? うそだろ!?」


竜崎 圭吾
「いやまあ適当だけど……」


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